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プルンクザール(オーストリア国立図書館) -@ウィーン [Architecture]

去る3月11日~20日、大学の友人たちと卒業旅行で中欧3ヶ国(オーストリア、チェコ、ハンガリー)に行ってきました。
ちょうど日本では深刻な事態が起こったばかりで旅行どころではないときもありましたが、概ね予定通りの旅程で過ごすことができました。

旅行記はまた改めて書くとして、今日から旅行中で印象的だった建築の一つ、「プルンクザール(オーストリア国立図書館)」を紹介します。

プルンクザールは、オーストリア国ウィーンにあるハプスブルク家の王宮ホーフブルクの敷地内にあり、世界一美しいバロック様式の図書館と誉れ高い図書館です。

プルンクザール00.jpg

奥行き約80メートル、高さ20メートルの大空間で、
1723年から37年にかけて、ヨーゼフ・エマニュエル・フィッシャー・フォン・エルラッハが、父のヨハン・ベルンハルトによる設計を基に建設したそうです。
約20万冊の蔵書を抱える王室図書館としてつくられ、当時は王族と宮廷内で働く限られた人々しか入ることができなかったそうです。

残念ながら蔵書を手に取ることはできませんが、その一部は展示物としてケースに入れられて閲覧することができます。

プルンクザール03.jpg

天井に広がるダニエル・グラン作のフレスコ画が圧巻で、また、随所に見られる金細工の精密さや手すりで描かれる優美な曲線に魅了されてしまいます。

プルンクザール02.jpg

私の知る限りでは、近世以前の日本にはこれだけ優美な図書館、あるいは書物を保管する建築がなかったと思います。
書物を保管するのにこれほどまでの装飾を備えた空間が果たして必要なのか、一瞬そう思いましたが、思い直すとそれだけ「知の蓄積」に対して敬意を払っていたということです。

決して昔の日本人が書物を軽視していたわけではないと思います。
ただ、書物が巻物や紙を紐で束ねて簡素に作られていることから見るに、書物という形式よりも中に記されている内容を何よりも重んじていたように思います。

一方で、
プルンクザールの本棚に並べられている本はどれも装丁が革でつくられ、金字で装飾が施されているのを見ると、昔の西洋人は「知の蓄積」を目に見える形にし、そこにさえも美を見出していたのではないかと思います。

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現代の日本ではたくさんの図書館が設計されています。
街に開かれ、人々が知りたいことを調べたり、読書を楽しんだりできるようになっています。

しかし、本を読むという機能にその存在意義のほとんどが集約されているため、
インターネットが普及し、どこででも情報を得られるようになった現代においては、わざわざ場所としてつくる意義を見失いかけているようにも思います。

私たちは、図書館とは本を保管し、閲覧するところと理解して使っていますが、
本来は、これまで人類が見て考え追求してきた軌跡を目に見える形にし、それに対して尊敬の念を抱くための空間なのではないでしょうか。

プルンクザールを見てそんな風に思いました。


オーストリア国立図書館(プルンクザール)
Österreichische Nationalbibliothek(Prunksaal) http://www.onb.ac.at/prunksaal
Josefsplatz 1 1015 Wien
開館時間:火~土曜日 10:00~18:00
      木曜日 10:00~21:00
入館料:正規7 EUR
     学生4.5EUR
     ウィーンカード使用6.30EUR

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